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実在的仮想群集。

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地球の反対側から送られて来る、教授の北米ツアーのUST中継に感動したのは、ほんの3週間ほど前のことでした。民生機をフルに活用し、決して高画質とは言えない固定カメラで送られた画像でしたが、音質に妥協は無く、その美しさと臨場感、そしてココに居ない数多くの誰かと、いままさにこの瞬間を共有している昂揚感と幸福感がありました。

もとより、テレビ中継なみのクオリティを期待していたわけではありませんでした。むしろ、そのザラついた画像こそ、そう遠くない未来を予感させるのに充分でした。いささか大仰な言い方をすれば、いままさに時代を画す一時点に立ち会っているのだという昂揚感を、クリアでは無い画像こそが抱かせてくれたのです。

今夜、宇多田ヒカルさんのUSTREAM中継を観ました。もとより、高画質の中継など、まったく期待していませんでした。どのみち、オマケ程度のもの…..それくらいにしか思っていませんでした。なにより、アクセス数がすごいでしょうから、すぐにサーバーが落ちてしまって観られなくなるだろう…..。いずれにせよ、まるで期待していませんでした。

ところが、どっこいしょ。

おそらくは相当に気合を入れた、プロ中のプロによるUST中継だったのでしょう。技術的なことはまるで解りませんが、とてつもなく高画質で臨場感たっぷりの映像と音声でした。もしかすると、イイカゲンに録画したDVDよりも良かったかも…..。もちろん、我が家の脆弱な回線ゆえか、時折、画像が止まって音声だけになったり、あるいは途切れてブラックアウトしたこともありましたが、復旧もスムーズで、まるでストレスはありませんでした。

「USTREAM中継とはこんなもの。」と、知らず知らずに括っていた範疇を、いともたやすく超えていました。あるいは、その水準を一気に引き上げたと言っても良い。「ネットとテレビの融合」を阻んでいる(「技術的」では無く)人為的な「壁」など、モノの見事に吹き飛んでしまった気がします。

「もうひとつの聴き方」(こちら)で書いたことが、たった3週間でやって来たのです。「視聴者のオンデマンドを保証する装置」と言うよりも、いま現在のこの時間を、ココに居ない誰かと共有させてくれる…..妙な言い方ですが、実在する仮想の群集に護られた安心感と幸福感、とでも言えば良いでしょうか。こんな聴き方が、これから先、あっという間に市民権を得て行くのでしょうね…..。

そんなわけで、懐かしき宇多田さんのFirst Loveを、いまからiTunesに放り込もうと思っているのでした。

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