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演歌な私。

  • March 3rd, 2010 (Wed) 20:29
  • 音楽

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先月13日、NHK-FMで「旭川発 今日は一日『玉置浩二の歌』三昧」が放送されました。なんとお昼の12時15分から深夜1時まで、約13時間の生放送です。もちろん、全てを聴いたわけではありませんが、幸い仕事の入らない休日だったので、比較的、耳を傾けられました。途中で玉置さんのお兄さんがサプライズ・ゲストとして登場するなど、なんとも羨ましい企画も。番組の模様を納めたHPはこちら です。

放送はスタジオからではなく、なんと北海道旭川市の「三浦綾子記念文学館」からの中継でした。一般のお客さんも会場に招いての放送です。私自身、北海道はいちどしか行ったことがありません。憧れの土地です。そんな土地の、雪深い中にひっそりと佇む瀟洒な建物から、玉置さんの歌が全国に向けて放送されていたとは…..。会場に居合わせられた方が本当に羨ましいです(羨)。

さて、そこまで企画しておきながら、なにゆえ本人は電話出演だったのかが謎ですが(笑)、それはさておき。今回、浴びるように玉置さんの曲を聴いていて、その才能の豊かさと、曲の肌合いの良さに、改めて心打たれました。と同時に、なんとも不思議な心地も抱くことになりました。

その「不思議な心地」とは……。私の世代は、当然のことながら、リアルタイムで安全地帯を聴いています(余談ですが、安全地帯の曲を聴いた若い同僚が「冬ソナに似てますね」とホザいたとき、私はもう少しで暴れるところでした)。メディア的な意味で作られた玉置さんの「変容」にも伴走してきました。「元祖ビジュアル系」とも形容される濃いお化粧と皺の寄った眉間。その同じ扮装ままで、なんのためらいもなく「サザエさんの歌」を歌い上げた玉置さんも知っています。

なにより私にとって痛快だったのは、脚本・金子成人、演出・久世光彦、主演・小林薫、共演・柳葉敏郎による名作ドラマ『キツい奴ら』(TBS)における、小山内完治役のコミカルな演技でした。『北野ファンクラブ』のエンディングで、ビートたけしさんの詩に曲を付け、2人で歌うはずだったのに、玉置さんの歌声にたけしさんが聞き惚れてしまった『嘲笑』も知っています(涙モン!!)。そして年齢を重ねた美しい白髪と、垂れ下がった目尻に、ついついこちらも釣られてしまう、その笑顔…..。そんなことを思い返しながら聴いていたわけです。

しかし、その曲の多くは、既に過去のものでした。もちろん、玉置さんは現在もなお活躍中であり、なにより安全地帯も復活しました。しかし私が心揺さぶられて聴いた曲の多くは、「時間」という圧力によって、いつのまにか「懐メロ」の範疇に押し込まれていたのでした。否が応でも、その時代の息吹を感じてしまいます。「最新」と思っていた電子楽器の音色にさえ、「はやりすたり」があることを思い知らされました。

そして、適切な言い方ではありませんが、玉置さんの歌に「演歌」を感じてしまいました。しかし今回知ったところでは、玉置さん自身、演歌は大好きなのだそうです。ジャンルを問わず、玉置さんの中には大衆音楽に関する膨大なデータベースがあり、どんな求めにも対応できるそうなのです。演歌歌手に曲を提供したことさえあったのです。

改めて耳を傾けていると、玉置さんの曲に限らず、「フォーク」だとか「ニューミュージック」だとか形容してきたかつての音楽、その多くが、実はとっても演歌調に彩られていたことに気が付きました。吉田拓郎の『襟裳岬』は、森進一によって「演歌」になったのではなく、やはりもとから「演歌」だったと言うことなのです。

ふと、思いました。気が付けば、私が子どもの頃から親しんでいた芸能人の方の多くが、いつの間にか年齢を重ねて老境に差し掛かっていたり、あるいは病に倒れていたり、また不幸にも鬼籍に入られたりしています。もしかすると、今のうちでなければ、誰もが年末に紅白を見ていたあの頃、既に大物だった演歌歌手の方を生で見ることなど、できなくなってしまうのでは無かろうか…..

実はいま、真剣に考えているのです。北島三郎さんや五木ひろしさん、あるいは細川たかしさんなど、いわゆる大物演歌歌手のコンサートがこの土地にやってくることがあるのなら、いちど聴きに行ってみようかと…..否、ぜひとも足を運んでおくべきでは無かろうかと…..。

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Comments:2

M.Niijima 10-03-04 (Thu) 11:53

「よなぬき音階」でググっていただくと、日本の歌の傾向を垣間みれると思います。

mb 10-03-04 (Thu) 21:14

M.Niijimaさん、こんばんは。いつもコメント、ありがとうございます。
ググってみました。音楽に関すること、とりわけ音そのものを「書き言葉」から理解するには、やはりそれ相応の素養と訓練が…..(泣)。
しかし、音楽にとって、いまという時代は、いったいどんな時代なのでしょうね……これだけ様々な音や音楽が混淆するなかで聴かれ、生まれ、残っていく音楽、消えていく音楽って…..。

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