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早鳴の蜩。

  • August 6th, 2009 (Thu) 19:10
  • 思惟

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梅雨明けしたそうですが、梅雨の真只中のような空模様です。連日、最高気温が30度を下回っています。この土地に来てから13年目になりますが、これほど冷たい夏は記憶にありません。おかげでしのぎやすくはあるのですが、日中の空に分厚く低く垂れ込める鼠色の雲が、なんだかとても薄気味悪く思えます。こうなると勝手なモノで、やはり夏は夏らしくないと、なんだか気分がスッキリしません。

まるで、秋の入口に立っているようです。曰く言い難く、必要以上に不安な気持ちをかきたてられます。着ている服と外気温との間に、うまく折り合いが付けられず、ストンと置き去りにされたような心地がします。

唯一の救いは、窓外から聴こえるヒグラシの音でしょうか。日の入りまでには、まだ時間がありますが、幾分、日が陰って気温が下がり、涼やかな風が吹き始めたあたりから、ひっきりなしに聴こえてきます。

それにしても、ヒグラシが鳴くのは晩夏の季節では無かったか……さもなければ、夕暮れ迫る、森の中のキャンプ場……ふと、そんな思いがよぎります。日中にツクツクボウシが鳴き、明け方と夕暮れにヒグラシが鳴くようになると、そろそろ夏休みが終わるなぁ…..と思っていました。

それはつまり、残してしまった宿題と、サボり倒した絵日記の帳尻を合わせなければならない数日間です。決して、風雅な思いで蝉の声に耳を傾けていたわけではありません。過ぎ行く夏を美しく彩る音色には違いありませんが、夏の終わりを突き付ける厳しい最後通牒でもあったのです。

そのヒグラシの音を、8月のはじめに聴くことになろうとは…..。否、私が忘れているだけのことで、実は昨年もそうだったのかも知れませんが…..。

いずれにしても、心地良さと不確かさが同居したような、なんともいたたまれない気持ちなのでした。

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