Home > 写真機 > 擬音。

擬音。

2007-8HMD067.jpg

初めて手にしたデジタルカメラは、職場で貸与されたSony DSC-F505という機種でした(詳細はこちら)。Carl ZeissのVario-Sonarを搭載し、「スイバル式」とでも言うのでしょうか、直径5cmを超える鏡胴部と石鹸箱のような本体で角度調節が出来る独特のデザインでした。その機械は今でも手元にあるのですが、確認したところ2.1メガピクセルだったようです。

手元に来たのは発売直後の1999年だったと思います。折しもF3HPを手に入れて、家族を記録することに目覚めたころです。しかし、当時は今ほどの思い入れを持ってF3を触っていたわけではありません。少年時代の憧れの機械を手にした喜びはありましたが、それでも漠然と「これからはデジタルカメラの時代だろう」と思っていたのです。

ですからF505を貸与された時、この機械は当時としては最先端の高級機種という触れ込みでしたから、そのときのドキドキ・ワクワク感は、新しい玩具を手にした子どもと変わるところがありませんでした。

しかし、ほどなくして判ったのは「どうにも使いにくい」ということでした。電源投入から起動までの時間がかかる。ズーミングはもとより合焦が遅い。シャッターの反応も悪く、いつもタイミングがずれる。日中の晴天の場合、背面液晶がほとんど使い物にならない。極めつけはバッテリーが2時間も持たないという有様…..。不幸にもF505は、デジタルカメラに対する不信感を私に刻印した機械となったのでした。

「最先端」であるはずのデジタルカメラが、化石のようなF3よりも使いにくい…..。しかしその強烈な印象こそが、私を決定的にMFフィルムカメラへと走らせてくれたのかも知れません。たとえばこのF505にはファインダーがありません。しかし、身体はついつい、一眼レフを構えるように反応してしまい、無いファインダーを覗く仕草を私に強いたのです。そうして背面液晶を鼻の脂で汚したことも、一度や二度ではありません。

なにより異和感があったのは、シャッターを切った時に鳴る擬音でした。どうにもずっこけるのです。かといって無音にすると、これまたなんとも間抜けなのです。

今年、マン島で開催された伝統のオードバイレースでは、初めて電動バイクのカテゴリーが設けられたそうです。そのニュースを見ていましたが、電動なので、当然、エンジンの爆音がありません。エンジンバイクと変わらぬ走行性能に多くの人が驚嘆したいっぽうで、そのあまりの静けさに拍子抜けした様子が報じられていました。

そう言えば、いわゆる電気自動車は、その静粛性ゆえに、歩行者には「見えにくい」らしく、かえって危険な面もあるそうです。そのため擬音を載せる試みも検討されているようです。しかし、くれぐれもそんな仕様…..たとえば好みによってフェラーリのエンジン音が鳴らせるとか、蒸気機関車の音がするとか、場合によっては戦闘機やガンダムの飛行音までチョイスできるとか…..は願い下げにしたいものですが…..。

2007-8HMD070.jpg

Comments:0

Comment Form
Remember personal info

Trackbacks:0

Trackback URL for this entry
http://memoranda.egoism.jp/blog/2009/07/%e6%93%ac%e9%9f%b3%e3%80%82.html/trackback
Listed below are links to weblogs that reference
擬音。 from memoranda

Home > 写真機 > 擬音。

Spider
Recent Entries
Recent Comments
Archives
Categories
Now Playing
flickr Photostream
DSCF7851DSCF7849DSCF7848DSCF7846DSCF7844DSCF7840DSCF7839DSCF7853DSCF7833
TagClouds
Search
Feeds
Meta
Counter

Return to page top