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二巻本。

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「二巻本」と言えば、先頃刊行され、空前の売れ行きを誇っているという村上春樹さんの『1Q84』でしょうか。そのタイトルから、ジョージ・オーウェルの『1984』を連想せずにはいられません。「オーウェルが「近未来小説」なら、『1Q84』は「近過去小説」だ」という、なにやら要領を得ない解説も見かけましたが…..。つまり、私はまだ『1Q84』を読んでいないのです。

それどころか、未だに村上春樹さんの小説を読んだことが無いのです。否、村上春樹さんだけではありません。気が付けば、そもそもここ何年もの間、小説自体を読んでいません。せいぜい、出張の行き帰りに、漱石と安部公房の文庫本を読み返すくらい……。本当に、新しいものが受け付けられなくなりました(苦笑)。

さて、表題の「二巻本」です。3日ほど前、帰りがけにぶらりと立ち寄った書店で、衝撃的な二巻本を見つけました。『宮本常一が撮った昭和の情景』の上下巻(毎日新聞社)です。Amazonの当該ページはこちらこちらです。

この二巻本、おそらく4年前に刊行された大型本『宮本常一 写真・日記集成 全2巻・別巻1』(毎日新聞社)の、謂わば縮刷版と言ったところでしょうか。こちらの大型本はセットで60,000円もしますから、とても個人で手に入れられるものではなく、私は図書館に通って、飽かず眺めていました。

今回の二巻本に、どのくらいの点数が収録されているものか、また判型から言っても、その迫力が大型本に敵うはずもありませんが、私は小躍りして喜んでいます。3日前、書店で見つけたときはお金が無かったので、書棚の前で小躍りしたものの連れて帰ることは叶いませんでしたが、先程、Amazonでポチっとな。と…..。

それにしても、未読の本が溜まる一方です。いずれ詳しく書くつもりですが、今年4月末に刊行されたPhotographer’s Gallery PressのNo.8、田本研造特集も秀逸・圧巻でした(詳細はこちら)。

怒濤のような森山さんの刊行ペースが『北海道』と『写真を語る』で人心地ついたと思ったら、間を置かずにこのありさまです。願わくば、いますこし、森山さんが穏やかにして下さることを祈るばかりですが、そろそろ、次の『記録』が刊行される時期かとも…..。悩みは尽きないのでした。

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Comments:6

hiro 09-06-14 (Sun) 10:14

宮本の本ご紹介有難うございます!ところで、この本、元本をしらないのですが、写真主体なのですか?文章はあるのでしょうか?宜しかったらお教え頂けると嬉しいです。僕的には写真主体で、本人によるその写真の状況説明が少しあるのが一番好きなのですが…。

mb 09-06-14 (Sun) 22:48

hiroさん、こんばんは。元になった(と思しき)『宮本常一 写真・日記集成』、私も図書館で幾度か見たきりなのでウロ憶えですが、必ずしも個々の写真に文章が付いている形では無かったように思います。宮本の写真は圧倒的に量が多く、しかも徹底して「記録のための写真」でしたから、そこにまとまった文章を添えることはしていません。ただ『空からの民俗学』(岩波現代文庫)という本は、初手から「写真エッセイ」を企図したものであるらしく、いまでも比較的容易に手に入れられると思います。
この二巻本、とてもお勧めです。パラパラと見ただけですが、個々の写真の撮影年月日・場所等も網羅してあります。明日届くことになっています。愉しみ♪
もし、元本の『写真・日記集成』をご覧になりたければ、ぜひ図書館へ! また「別冊太陽」のNo.148『「忘れられた日本人」を訪ねて』や、『季刊 d/sign No.10 絶対平面都市』もお勧めです。特に後者では、『写真・日記集成』のプロデューサーである平嶋彰彦さんが寄稿しています。
他にも、宮本の写真を通覧されたければ、みずのわ出版さんが刊行しておられる『宮本常一写真図録』が最高です。今後の続刊が楽しみなシリーズです。

いかん、ついウッカリ、長々と書いてしまいました。好きなもので、ついつい…..。上記の本、いずれもAmazonで手に入るみたいですね。

hiro 09-06-15 (Mon) 10:18

以前こちらでご紹介頂いた別冊太陽で興味持ちましたが、それ以外の書籍は手に取るどころか見た事ありません。太陽で目にした記録に徹した写真はとても面白かったですが、もう少し新しい時代の写真「も」見たいと思った事と、何故その写真を撮ったのかコメントが欲しいなぁ…とちょっと感じました。お勧めとのこと…僕もポチッとな…しようかなぁ…。

「空からの民俗学」は良さそうですね。それからみずのわ出版の本も思った以上に安価な本で、どれも小遣い範囲ですね!嬉しいことです。彼の写真はボケと眺めていると「これ何だろ?」「ん?こんなのが写ってる!」という面白さがありますね。ああいうのを見ると自分の家の室内等もたまに撮っておこう等と思ってしまいます。ご教示どうも有り難う御座いました!

mb 09-06-16 (Tue) 19:42

hiroさん、返信が遅くなってすみませんでした。
昨日、現物が届きました。とっても良いですよぉ〜。「元本の縮刷版」といった書き方をしてしまいましたが、写真点数そのものは元本を上回っているそうです。
いずれ記事にするつもりですが、ひとつひとつの写真に、編者によるキャプションと、その写真に関連すると思われる宮本の著作からの引用があります。
しかし、それにつけても印刷のクオリティが高い!! ひとつひとつの写真の焼き付けには、相当な苦労があったことが伺えます。むろん、それは宮本の手によるのではなく、編者の平嶋さんが宮本のネガから焼き付けたものだそうですが、妙な陰影を付けて「ゲージツ」するのでもなく、単にストレートに焼いただけでもありません。「記録」と「芸術」の真ん中の道を歩いているように見えます。
宮本の写真に関する本はたくさん刊行されていますが、これは手元に置いていて絶対に損は無いと思いますよ(笑)。

hiro 09-06-16 (Tue) 20:22

今日の決定的記載でポチリました。有り難うございました!

mb 09-06-18 (Thu) 20:08

hiroさん、こんばんは。
今日の記事にも書いたのですが、私の情報が遅すぎてしまったかもしれません。未だ現物を見ていないのですが、むしろhiroさんが求めておられるのは『私の日本地図』のような本だったかも知れません…..。

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