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年始の客(5)。

  • April 21st, 2009 (Tue) 19:17
  • 思惟

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カミさんの実家を初めて訪ねた折りの様子は、以前に「震える少年」という記事(こちら)に書いていました。いまから4年近くも前の記事でした。危うく、同じコトを繰り返して書くところでした。こういうとき、ブログの検索機能は本当に重宝します(苦笑)。ただ、そのときに書きそびれていたのが、私たちの結婚を後押しして下さった、カミさんの祖母の一言なのでした。

それは、あとになって義母から聞かされたことでした。義母は私の予想通り、カミさんが卒業後、そのまま職に就かずに私と一緒になることに、大いに懸念を抱いていたそうです。ただし、それは学費云々の問題ではありません。せっかく身に付けた知識や経験を世の中に活かすことなく、娘がそのまま家庭に入ることへの抵抗でした。

元来、義母は決断が早い性質です。私とカミさんの結婚の折りにも、「好きなら一緒になんなさい」と、キッパリ言ってくれました。しかしその決断の裏側には、先に書いた懸念があったのです。ですから、私とのことを娘から聞かされた時も、はじめは大いに困惑したのだそうです。

ところが、家族会議の場でそのことを祖母(つまり、義母にとっての母)に話したところ、祖母は飄々としてこう応えたのだそうです。

「仕事は探せば新聞の求人広告にも載っているが、配偶者は載っていない」と。

とぼけるわけでもふざけるわけでもなく、祖母は至って真面目にそう応えたのだそうです。その生真面目な様子が、ともすると深刻になりがちな家族会議を一気に和ませたらしく、「それならいちど会ってみるか」という空気を生み、義母には良い意味での諦めをもたらしたのだそうです。

その後の展開はトントン拍子でした。年明けには親同士による結納(本人不在)が済み、年度末の3月30日には身内だけを集めた式を開くことが出来ました。カミさんは、およそ30年前、私の母親が嫁入りの際に着た、私の祖母の手縫いによるウェディングドレスを着てくれました。「それならば」と、腕におぼえのあった義母も、娘のために自ら手縫いのケープを拵えたのでした。

一般的な結婚式の場合、多くの身内は黙して語らぬものですが、私たちの場合、改まった場であったが故に聞くことの出来た、身内の言葉に満たされていました。あとで叔母が教えてくれたところでは、義父の挨拶の中には「(娘の嫁入りが)こんなにも早いとは思わなかった」というフレーズが、幾度も出ていたようでした。不覚にも、私は緊張のあまり、その義父の言葉を、ほとんど憶えていないのでした(苦笑)。

(つづく)

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