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蛇篭。

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「蛇篭」とは、円筒形や直方体をした金網の中に石を詰め、河川の護岸などに用いるものです。ずいぶん古くから行われていた工法のようで、昔は竹や樹皮や藤蔓を用いたのだそうです。 ガチガチに固めるわけではないので、柔軟性があり、水も透しやすく、人力で出来てしまい、なにより非常に経済的でもあるようです。

「蛇篭」という言葉を知ったのは、ホンのつい最近のことです。言われてみれば、たしかに見たことがありました。川岸を歩いているとき、いずれ朽ち果ててしまうであろう金網に、なぜあれほどの石を入れて敷き詰めているのか、不思議に思ったことがあるのです。まさかそんな先人の知恵が込められたものだとは知りませんでした。

昨年、偶然の機会に恵まれて、ペシャワール会の中村哲医師の講演を聞くことができました。会場にいる人々の、どこかしら左翼趣味的な雰囲気に気圧されながらではあったのですが、木訥とした、しかし確かな足取りを感じさせる中村医師の柔らかな口調に、私は完全に惹き込まれていました。

そのお話しのなかに出てきたのが、この「蛇篭」です。アフガンで起きている天変地異は、地球規模の気候変動の予兆であり、早晩それは日本をも襲うだろうこと。麻薬の原料となる植物の栽培とその換金が盛んに行われるようになったのは、むしろ米国の介入以降のことであること。

「報道管制」という言葉を使うのなら、それはむしろ米国や日本のお家芸であること。何故、人力による用水路建設なのかという問いに、重機で作ったものは人力では修復できない、人の手でこさえたものだからこそ、後世の人々の修復が可能であること。水の恵みと農業さえ定着すれば、この土地から戦争は無くなるということ…..。

私が伺ったのとほぼ同じ内容の動画が、JANJANに掲載されています。興味のある方は是非こちらをご覧下さい

この講演を伺ってほどなくして、伊藤和也さんの事件がありました。言葉を失いました。このブログでも、すぐに記事にする気にはなれませんでした。また何事かが書けるとも思いませんでした。それが昨日、深夜に帰宅し、点けっぱなしのNHKが流していたのが、『菜の花畑の笑顔と銃弾』の再放送だったのでした。

本放送があることは知っていましたが、観ていませんでした。とても観るつもりになれなかったのです。しかし、番組中に流された伊藤さん撮影の写真を見ているうちに、これは観ておかなければならないと思いました。知っておかなければならないとも思いました。いまの私には、これ以上のことが言えません。

国民の期待を一身に集めた大統領のイの一番の仕事は、アフガンへの増派だそうです。間違いなく、戦争は純粋な経済活動ですから、理由はどうあれ、金融危機に喘ぐ米国にとって、これほどの失業対策と内需拡大はありません。たとえそれが、一時的なカンフル剤に過ぎないとしても、手をこまねいているよりはマシなのでしょう。そして明日をも知れぬ我が国の政権は、「厚遇」と書かれた引換券を大量の資金に換金する模様です。

そうした日米の「固い絆」は、どこかで我が家の食卓とも繋がっているのでしょうか。哀しいことに、こんな理不尽なことが、平気でまかり通って行くのですね。

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