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守破離(2)。

  • September 9th, 2008 (Tue) 23:06
  • 思惟

2007Yskn008-2

その方は、私よりも16歳年上です。5年ほど前から、あるプロジェクトでご一緒するようになりました。ただ、縁は異なモノ。実はその何年も以前から、私はその方のことを存じ上げ、直接にご挨拶を交わしたこともある間柄だったのでした。もちろん、先方にその記憶は無かったのですが(苦笑)。

今回の山籠もりでは、その方も含め、都合6人の集まりでした。日中に仕事を終え、夕刻に温泉に浸り、宿での食事を終えたあと、ごく自然の成り行きとして、そのうちのひとりの部屋に皆が集い、酒宴の運びと相成りました。

もちろん皆、分別ある大人(と言うよりも、正確には「老境に入りつつある親爺」)たちですから(40歳は「初老」。新村出編『広辞苑』参照)、ドンチャン騒ぎに興じるわけでもなく、至って静かに語り合い、午前0時になる頃には、申し合わせたようにお開きになるのでした。

その方は、先年、地元で著名なある書家の、その没後100周年事業に関わった折りのことを話して下さいました。そのとき、いわゆる「ブツ撮り」の場面に立ち会うこととなり、「プロカメラマン」と名の付く職業の、そのあまりのこだわりに圧倒されたのだそうです。

没後100年に合わせた記念刊行物を、ほとんど自費出版の体ながら、みんなで出版しようと言うことになりました。当然、その書家の作品のいくつかを、図録として掲載する必要が出てきます。プロに頼めば簡単なことですが、到底、そんな予算はありません。

「いよいよとなれば、自分で撮ることにしよう」と、その方は考えたそうです。折しも、エントリークラスのデジタル一眼レフを手に入れたばかりだったのです。締め切りまで時間的な余裕もあり、また、日々の雑事に追われるなかで、いつしか撮影は先延ばしになり、そのままになっていました。デジタルの利便性が、そう考えさせたのでしょう。

しかし、期限が近付き、いよいよ再来週には入稿という段となり、ハタと不安になったのだそうです。いくら一眼レフとは言え、本当にこの機械で撮って良いものか…..そのクオリティ、画素数は、書籍に収録するに堪えうるシロモノなのか…..。

どうにも不安が拭えなくなったその方は、とある専門学校のデザイン科に勤めている後輩のことを思い出し、思い切って訊ねてみたのだそうです。

(つづく)

2007Yskn007

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