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猫の前足。

  • May 21st, 2008 (Wed) 23:17
  • 思惟

Yunotsu006

行儀良く座っている猫の前足に、ひとさし指をちょこんと置くと、猫は嫌がってその指から逃れようとします。そのくせ、「そこが私の足の置き場だ」と言わんばかりに、再び元の位置に前足を降ろそうとします。数えたわけではありませんが、その確率は、ほぼ100%ではないでしょうか。

その仕草があまりに愛らしくて面白いので、こちらもついつい、同じことを繰り返してしまいます。そうしてついには、「う゛にゃん。」と、猫に叱られてしまうのです(笑)。

実家で飼っている猫は、ここ20年の間に通算で10匹以上…..いっときは、同時に5匹ほど居たこともありました。そのなかで、どれ一匹として、私がひとさし指を置き続けることを許してくれた者(猫)はありません。

もしかすると、私はそんな「猫の前足」に似た性分なのかも知れません。

頭の回転が速く、常に他人の先回りをして、この先歩む道筋を照らしてくれる人がいます。夜目の利かない私としては、言われるままに「なるほどそちらの道なのか」と素直に歩くべきなのです。ところが、時として…..それはもう、反射的と言っても良いほどに…..ここにとどまっていたい、動きたくない、指が邪魔、と思うことがあります。

置かれたひとさし指ほどの圧力なら、気にもとめず、身動きひとつせず、泰然自若としていても良さそうなものですが、早々に振り払って定位置に降りないと安心できないようなのです。

そのうち、「この人の先回りは、道筋を照らそうとする何かではなく、先回りすること自体が目的になっているのではないか……」とか、「ことによると、そんな自覚や反省すらないままに、衝動的に先回りたいから先回っているにすぎないのではなかろうか」と思うこともあります。

だとすれば、反射的に逃げようとする私自身が、むしろその先回りを誘発しているかも知れないのです。特に相手が年嵩で能力のある人の場合、私との間で自ずと生じる力関係そのものが、その誘因になっていて……。

触れられて、反射的に振り払おうとしてしまう迂闊を、慎まなければいけなません。そのことによって生じるストレスの方が、払いのけるストレスよりも重いと思っていましたが、いちどくらい、慌てず騒がず、じっとしてみることを試す価値はあるかも知れません。

Yunotsu013

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