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愛着。

2007Mi2871

何であれ、モノには使い手の魂が宿ると信じています。それはほとんど、「確信」と言って良いものです。久しぶりに通電すると故障する、買い換えを考えた途端に機嫌を損ねて壊れてしまう、空家があっという間に崩壊する、急いでいるときに限ってプリンターがトラブルを起こす……。

もちろん、そのひとつひとつの原因は、科学的にも合理的にも説明のつく何かであるはずです。久しぶりの通電が故障を引き起こすのは、内部のパーツの経年変化と劣化が通電に耐えきれなかったからに過ぎません。

買い換えを考え始めたから壊れたのではなく、些細なことであれ、買い換えが頭をよぎるほどの前兆が有ったのかもしれません。空き家が崩壊するのは、通気性を損ねた結果、増殖したバクテリアのせいでしょう。プリンターのトラブルは、そのときたまたま急いでいただけで、実はヒマなときにも起きているはずです。

モノとの付き合いを擬人化して考えてしまうのは、もっぱら私自身の安心のためです。つまり、ぞんざいに扱ったり、捨てたりしたら、いずれその事後にしっぺ返しを喰らうかもしれないので、事前にそのリスクを回避しようとする「エゴ」なのです。

しかし、そこには同時に「モノが可哀想」という子どもじみた発想もあります。あるいは、「愛したぶんだけ応えてくれる」という淡い期待も潜んでいます。いずれにしても、「使い切った」という「納得」が、モノと私との関係の終わりには、常に必要なのでした。

銭金(ぜにかね)ではなく、「愛着」なのです。そしてその愛着は、長い目で見ても、充分に損をするに値するものなのです。

(つづく)

2007Mi2891

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