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続 続 笑うな。

  • December 12th, 2007 (Wed) 20:52
  • 光画

2007Mi083

そんなある日のこと。帰宅してみると、カミさんが「写真ができたよ」と言います。私をさいなむ「使命感」の、その原因はすっかり忘れてしまっていて、「なんの写真?」と問い返したくらいです。

訊けば運動会の折り、業者さんの撮った写真が出来上がったとのことでした。都合3枚のL版写真は、いずれも中央に息子を収めた構図でした。さすがと言うべきか何というか、どの写真でも、息子は満面の笑みを浮かべているのでした。

しかし、私はひどいショックに襲われていました。快晴の運動場。無惨にも地面は白飛びしています。そのせいか、写真全体がハレーションを起こしたかのように、ボンヤリと薄白いのでした。

D300か40D、あるいは近い将来、出るかもしれない5Dの後継機…..などと、頼まれもしない「使命感」に囚われていた息苦しさが、急速に退いて行きました。決してそんなはずはありませんが、これなら、カミさんの持っているCoolpix 5200と変わらない…..。

思わず、私が撮った写真と見比べていました。その日、私はNikon FAにAi 105mm f2.5sという装備でした。フィルムはKodak GOLD 400の36枚撮り。5本パックの比較的安価なフィルムです。

同時プリントを頼むとき、ハガキサイズで濃いめに焼いてもらうことにしています。そのハンデを割り引いても、仕上がりだけを比べれば、20年以上前のMF一眼レフで撮った写真の方が、遥かに色ノリが良く、鮮明でした。地面に降り注ぐ陽光が、グラウンドの砂粒をキリリと際立たせ、その気になればそのひと粒ひと粒を数えることができるくらい…….。

もしかすると、件のカメラマンさんの機械が、デジ一眼としては相当に古い機種だったのかもしれません。あるいはさしたる調整もしないまま、適当に焼いたのかもしれません。それにしても……。

おかげで、一時的にデジ一眼に向けられた「使命感」は、急速に醒めてしまったのでした。その代わりに、「AF+連写のできるフィルム一眼レフが要るのではないか?」という、新たな使命感が湧き上がっています。それはF6しかありません。

さて、写真に撮られた私の息子。どの写真でも満面の笑みを浮かべています。それはリレーの最中の写真もです。他の子が真剣そのものの表情で、あるいは苦悶の表情で疾走しているのに対し、いったい何が嬉しいのか、私の息子は満面の笑みを浮かべて走っているのでした。

笑うな。

(了)

2007Mi109

Comments:3

KuritaKeiichi 07-12-13 (Thu) 0:22

はじめまして。
最近、GR1vを使い出した者です。GR1vでググっていたらここにたどりついたところです。冴えた写真にすっかり魅了されました。

ところで、今日の話はCCDのダイナミックレンジがフィルムに比べて小さいということをおっしゃっています?
銀塩カメラにとってフィルムはソフトウェアですが、デジカメにとってはハードウェアなんですよね。対象に応じてラティチュードとオフセットを自在に変えていけるというのは銀塩カメラの優れた点ですね。

M.Niijima 07-12-13 (Thu) 1:27

常に笑みを忘れないmbさんのご子息、なんて素敵なのでしょう。
うちの娘はかけっこのスタート時、隣の子を睨んでいましたからね(^^;
負けないわよ! って。
それにしても、うちのほうでも業者さんの撮った写真はダメダメなんですよ。
デジのせいということではなく、いくら機械焼きとはいえ、プリントがなっていない。と云いますか、せっせとやっつけてゆかないと、1枚1枚気にしていたら間に合わないのだと思います。
ただ、そのような心のこもっていない記録も、その一瞬を写した大切な1枚としてアルバムにファイルしています。(わたくしが撮ったものは額装ですけどね=爆)

mb 07-12-13 (Thu) 22:37

>Kuritakeiichiさん
はじめまして。コメントいただき、ありがとうございました。ブログを続けていて良かったと思えるのは、Kuritaさんのように、思いがけず初めての方からコメントを頂いた瞬間なのです。加えて、GR1vで辿り着いて下さったことが、さらに嬉しいことでした(嬉)。過分なコメントを頂き、恐縮しています。
「CCDはハード、フィルムはソフト」という言葉に、なるほど、と頷いています。実は専門的なことはまったく知らないのです。雑誌で読み囓った「CCDは白飛びしやすい」といった程度の知識しか…..。それだけで判断されては、メーカーさんもたまらないだろうとは思うのですが、今回の結果だけでも、私はフィルムを使い続けたいなぁ…..と思ったのでした。
いずれ近いうち、そちらにもお邪魔します。今後ともよろしくお願いします。

>M.Niijimaさん
そう言って頂いて、とても喜んでいます。しかし、親の立場としては、どうにも緊張感が足りなさすぎるのではないか、流行の言葉で言えば、KY的幼児なのではないか?と疑ってしまうのでした。
業者さんの写真、機械そのものよりも、焼き方の問題かもしれませんね。察するに、過酷な労働の割に実入りは少ないのかもしれません。当日の様子を見ているだけに、その姿は大いに同情に値するものでした。ですから、カメラマンさんのことを云々するつもりは全くありません。おっしゃるとおり、質は良くなくとも、貴重な記録であることに変わりはないので、私も大切にアルバムに挟んでいます。それに、構図だけなら、さすがにプロ!と思わせるものがありました。翻って私の物は…..やはり、人物は苦手です(苦笑)。

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