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三題噺。

  • October 24th, 2007 (Wed) 19:21
  • 思惟

2006Octtyo112

試しに辞書を引いたところ、「客の出した三つの題を、即座に一席の落語にまとめて演じること。また、その話。」というのが「三題噺」の意味だそうです(大辞泉)。もとより、私にそんな技量はありません。なにより、落語のことに、まったく知識がありません。

とは言え、「さんだいばなし」という言葉だけは耳にしたことがあります。耳にしたことがあるだけで、実のところ、意味はよく判っていませんでした。「題」を「大」と勘違いしていたくらいで、「落語の三大名作のことなんだろう」くらいにしか思っていませんでした(苦笑)。

さて。

「偽装」「隠蔽」「人殺し」。三面記事の三題噺とは、さしずめこのあたりでしょうか。

客を病気にしない程度の消費期限の改竄は、「モッタイナイ」の精神を実践した、ある意味、究極のリサイクルらしいです。

個人名の入った書類を、地下倉庫にしまい込み、そのことを綺麗さっぱり忘れてしまうのは、ある意味、究極の個人情報保護らしいです。迂闊にハイテク満載のデータベースより、手書き書類のローテクが、むしろ個人情報を守ってくれる。そのお手本のようなものです。

そしてこの先、間違いなくやってくる「嘘の上塗り」を折込済みで、鬼の首でも取ったかのように、執拗に記者会見を強要するメディアは、もしかすると、究極の社会正義の実践なのかもしれません。もっとも、小事にはメガトン級の鉄槌であり、大事には一寸法師の針ほどにも役に立たないのですが。

引き際を誤った、自称「権力の監視役」が、その番組に自らの名を冠することに執着し、職を無くすことや、収入が途絶えることの不安もなく、安心して最高級の治療を受けています。国家権力を監視するためには、それに匹敵する権力の座に居座り続ける必要があるのでしょう。

そうして無事に恢復したことを、全国津津浦々に報告することが、本当に「希望」を与えたりするものでしょうか? そのとき、私や私の身内が同じ病に倒れていたら、腹立たしさを止めることは出来なかったことでしょう。

……などと、世間の三題噺に付き合うのも、たいがいにしたいものです。と、言いつつ、こうして律儀に付き合ってしまっていることを、大いに反省したりもするのでした(苦笑)。

2006Octtyo111

Comments:6

hiro 07-10-29 (Mon) 19:54

昨今よく聞く消費・賞味期限って製造者にとっては悩ましいものなのだろうと思います。
JAS法なんて詳しくは知らないですが、消費期限も賞味期限も両方とも製造者が
申告できるはずです。ただ期限を決める時は商品の置かれる状況を広く考え、
時節を考えて、概算的に数値を出さないといけません。それ故かなり安全幅をとった
日数が申告されるでしょう。でも、実際には商品が全部同じ状況に置かれるわけ
ではないので置かれる場所や状況等によっては多量の余剰を出す事になると思います。

これって勿体ないことだなぁ…と思います。実際に偽装したもので食中毒を出した
なんて話はニュースではやっていません。だから偽装品もちゃんと食べられるもの
だということと思います。餓死する人がいる国もある一方で、国の法律によって
食べられる物も捨てなければならないって変? 消費期限や賞味期限はどうやって
どの程度、細かく設定できるのだろうか?と疑問が湧いてきます。
私も単なる律儀…?

mb 07-10-29 (Mon) 22:00

hiroさん、こんばんは。
言い損ねたこと、書き切れなかったことをすべて仰有って頂いた気がして、とても喜んでいます。
規則があるから逸脱が生まれる。否、むしろ規則がせっせとルール違反を再生産しているのだと考えれば、「問われるべき対象としての法」という視点があっても良さそうなものです。
「もしかすると、法の方に問題があるのではないか?」と問い、またその「法」は、いったいどんな利益団体が寄って集って作ったのか、そのことを暴くことこそジャーナリズムの真骨頂だろうと期待してみましたが、どうやら完全に見込み違いだったようです。
私たちの些細な「安心」を確保するために、なんでもかんでも「法」を作り、気が付けば条例だらけでがんじがらめになっています。無機質な第三者に解決を委ね、挙げ句に自律的な裁量や判断力を喪失し、最後に残るのは理性も知性も欠いた至って感情的な反応ばかり。
「謝らせることしかできなくなってしまった」ということでしょうか。日本のメディアは死んだも同然のような気がします。それとも、所詮、メディアとは昔からその程度のものだったのかもしれません。
これだけ「双方向」が言われる時代です。記者会見のさい、取材側を映し出すカメラを導入する局があっても良いのに…..と思ったりもします。
この点については、”From on the road”のyanzさんが、溜飲の下がる記事を書いておられます。ぜひご一読を。
http://ontheroad.tumblr.com/post/17580016

yanz 07-10-29 (Mon) 23:18

tumblrのdashboardで知ってきました.紹介ありがとうございます.
さて,賞味期限の件,消費者を欺いた罪は免れませんけど,私もhiroさんの意見に同感ですね.
周りには「赤福の件で誰か体を壊したという話は聞きませんからいいじゃないか」って言ってます.いっそのこと「300年これでずっとやってきたんだ.伝統だ!」って言って欲しいくらいですね(笑)
今度は吉兆のニュースをやってますが,これだけ事例が多いということは,制度そのものにも無理があると考える方が自然です.でも日本の役所は修正とか改善とかやらないからなあ.

mb 07-10-30 (Tue) 19:05

yanzさん、こんばんは。コメント、ありがとうございました。
食品の製造に携わっていらっしゃる方なら、今回の事態に誰しも首を傾げているかもしれませんね。消費者の側だって、添加物や防腐剤が満載なことくらい先刻承知のはず。未必の故意と言ったところでしょうか。
それよりも気になるのは、その事態を暴露した内部関係者が居たはずで、それがどういう不平不満、利害関係、損得勘定、もしくは「思い込みの道義的良識」の動機のもとでなされたのかということでしょうか。
私がひねくれているからかもしれませんが、「純粋に社会的な正義感」に基づいて組織の不正を中から暴きにかかることなど、滅多矢鱈とあるものではなかろうと思っています。
むしろ、些細な人間関係の不平不満、逆恨みや嫉妬、組織の中の自分に対する「不当な扱い」への憤りなど、至って人間的で不合理な「感情」の発露に、「良識」や「公正」といったシステムが利用されているだけのように思えるのです。
内部告発制度がいけないと言っているのではありません。ただ、組織がその外側にある「良識」に侵されると、あとは内部に相互監視の網目が張り巡らされ、なんともギスギスした空気になるだろうな…..という「感想」です。
いくら隠しごとの無い家族だって、家の中の壁という壁が素通しのガラス張りで出来ていたら、住みにくくて仕方ありません。にもかかわらず、そのガラスの壁にポスターを貼っただけで、「あいつは隠しごとをしている!」とわめきたてるわけですから、まったく狂気の沙汰としか思えないのです。

だからこそ、街頭でマイクを向けられたら、「良識ある答え」しか出来ないのです。しかし、街頭インタビューに答えた人の多くは、実際にはメディア批判も口にしているのではないでしょうか。なにをそんなに大騒ぎしているのか?と。編集でカットされた声のほうが多いはず。つまり、放映された内容とは逆のことが多いのだと思えば良い理屈です。
役所…..と言えば、そこは「事案」に対して、所定の手続きに則らなければ、ひとつの処理も出来ない、エライ人たちの集まりですから……。

hiro 07-10-30 (Tue) 21:21

mbさん、yanzさん、こんばんは!

>賞味期限・消費期限について
同じ感覚の方が居られてこちらこそ嬉しいです。やっぱり単純に「勿体ない」ですよねぇ…。

>メディアについて
いつでも簡単に手に出来るマスメディア情報が、情報の大部分かというと、
種類や数で言えば極一部だと思います。

既に皆さんマスメディアに対して自浄化作用なんてこれっぽっちも求めてなくて、
マスメディアからは単に情報の切っ掛けを取得し、その先は自分で求めるという
スタイルを取っておられるのではないでしょうかね?

>取材側を映し出すカメラを導入する局があっても良いのに…..と思ったりもします。
面白いですね!ネット中継でこれだけやる会社があっても良さそうに思いますね!

mb 07-11-01 (Thu) 23:24

hiroさん、返信が遅くなってすみませんでした。
メディアに対する不信感や諦念、私自身は、今のメディアの質が変わったのではなく、私自身の加齢による見方の変化なのかな……と思っていました。ただ、必ずしもそうとも言えないような気もしています。事実、私の周りで、テレビを止めようかと考えている同僚は、意外に多いようなのです。事実、「子どものためにテレビを止めた」という同世代もいるくらいで……。
インタビューする側の映像…..テレビ局同士の内輪モメでもない限り、難しいかもしれませんね…..。

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