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続 続 遺品。

  • May 1st, 2007 (Tue) 17:05
  • 昔話

Dks031

話を元に戻します。祖父からもらった腕時計ですが、その後は腕にはめることもなく、しばらくの間、ほったらかしになっていました。とは言え、ぞんざいに扱っていたわけではありません。机の右上の引き出しが定位置で、大切に保管していたのでした。

当時の私には「借りた」という意識の方が強かったはずですし、また幾度となく返そうとしたはずでした。しかし、いつのまにかそのままになっていました。

中学に入ったとき、両親に腕時計を買ってもらいました。祖父からもらったものはあまりにデザインが古くさく、なによりゼンマイ式だったので、とてもはめる気がしなかったのです。

買ってもらったのは、文字盤の下に小さな長方形の液晶画面があり、デジタル表示もできるものでした。時間が経つにつれて、文字盤の示す時刻と液晶の示す時刻がズレるところがご愛敬でしたが、当時の流行のデザインだったのかもしれません。

しかし、その時計も、電池切れとともに使わなくなりました。

その後、どのような腕時計を使っていたのか、まるで憶えていません。1,000円程度の安物でつないでいたか、もしくは付けないまま過ごしていたか…..。おそらく、受験のときには腕時計をしていたはずですが、あるいは父から借りたのかもしれません。

いずれにせよ、大学に入ってからは、まったく腕時計をしなくなりました。どこに行っても、たいていのところに時計があったからです。

就職してしばらく経ち、嘘でも腕時計が必要だと判りました。そのとき、ふと祖父にもらった腕時計を思い出したのです。

祖父は既に他界していました。私が大学2年の夏休みのことです。以来、私は祖父の形見として、その腕時計を常に身近に置いていました。腕にはめることはありませんでしたが、相変わらず、机の右上の引き出しが定位置だったのです。

(つづく)

Dks02-2

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