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老人力。

  • January 6th, 2007 (Sat) 17:20
  • 家族

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赤瀬川原平さんのベストセラーに『老人力』という著書があります。私は名前を知っているだけで、読んだことはありません。ただ「老い」を否定するのではなく、その豊かさをとらえた本だと聞いています。

私の両親の場合、未だ「老い」に対する自覚が薄いようです。もちろん、この「薄さ」自体が「老い」の証左かもしれません。しかし、モノによっては、私たち息子夫婦より、遥か時代の先端を歩いているところもあります。

たとえば、液晶テレビ。それが普及しはじめたころには、既に導入していました。当時は地上波しかありませんでしたから、画質は最悪でした。「まったく、よく考えもせずに…..」と、息子の私はその拙速ぶりを嗤っていました。

ところが、今回、帰省してみると、地上デジタル放送が開通し、画質も見違えるほど綺麗になっていました。また、ケーブルテレビと契約してるからなのか、BS-hiや民放のBS局も受信していました。あまつさえ、HDD付のDVDレコーダーを導入し、膨大なライブラリーが出来上がっていました。

年次進行で機器を買い足した結果なのでしょうか、とにかく、私には理解不能なくらい、テレビ関係の機器が増えていました。食卓の上には、その使用目的と対応する機器すら判然としないリモコンが、都合5つほど並んでいます。

帰省して眼にしたのは、複数のリモコンを器用に操る両親の姿でした。目にも止まらぬ早さで地上波、BS、ケーブルを切り替えてチャンネルを選択、HDDに溜め込んだ録画データをサムネイルで表示し、DVDに落とすものと消すものとを峻別し、せっせと焼いているのです。

タレント事情にも、驚くほど精通しています。あまりにテレビ依存症ではないかと心配になった私は、息子として苦言を呈しました。私が子どもの頃、あれほど厳しくテレビ視聴を戒めていたあなた達は、いったいどこへ行ってしまったのだ、と。

すると両親は、「テレビを観ることは、孤独を和らげ、気持ちを安らげ、血圧を下げる効果があるのだ」と開き直りました。自らを上野動物園のゴリラに喩えるのと同じです。まったく、開いた口がふさがりません。

気になるのは、年々歳々、自宅のテレビのボリュームが上がっていることでしょうか。間違いなく、耳が遠くなっているようです。なにかしら、別の楽しみを提供してやらなくてはなりません。

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Comments:3

散歩道 07-01-06 (Sat) 20:41

■marmotbabyさん、
今年も宜しくお願いいたいます。
「老人力」。
「老い」に対する自覚もそうでしょうが、老いを認めたくない・・自尊心でしょうか。
テレビの問題は痛く同感です。ボリュウムの問題は全くもってその通りですね。良い題材を提供いただいた感じです。

complex_cat 07-01-08 (Mon) 10:42

家の両親は,映画が楽しみだった世代でして,実家はAV機器で武装しております。
 楽しみといっても,写真を撮りに飛び回っている父と違って,特に母は限られているので,これにはお金をかけると言って,妙に納得しました。量販店に行って選ぶなんてことは出来ませんから,近所の電気屋さんで何から何までセットして貰ってます。パソコン,ネットも,二人とも興味のない人たちです。割高のようでいて,両親のようなユーザーには,街角の電気屋さんは必要かなと思ったりします。
 もちろん,ボリュームは,帰省する都度に大きくなってます。
 私も老人力が着いてきているので,気にしません。

marmotbaby 07-01-08 (Mon) 19:09

>散歩道さん
返信、遅くなってすみませんでした。本年もよろしくお願い申し上げます。
やはり、加齢とともにボリュームが上がっていくものなのでしょうか…..ウチの両親の場合、その加減は尋常ではありません。久しぶりの親子の対話を遮ってしまうくらいです(苦笑)。
地上デジタルになって、たしかに画質は良いのですが、ある種のまろやかさに欠けていて、突き刺すような光刺激に、眼を痛めるのではないかと思いました。

>C_Cさん
ご両親のお話、以前にも教えていただきましたね。やはり、帰省なさるたびに、ボリュームが上がっているのですか……。テレビ漬けでなくとも、そうなってしまうのか、それとも、やはりテレビが主因なのか…..私の祖母は、ある時期を境に、急激に耳が悪くなりましたから、とても気になっているのです。
ところで、過日、1月4日の記事に、年頭のご挨拶も兼ねてコメント差し上げたつもりだったのですが、どういうわけか届かなかったみたいです。他のエキサイトブログにも、同じようにコメントが通らなくて…..。対処法があればご教示下さい。
それよりも興味深かったのは、C_Cさんのコレクション、その氷山のごく一角を垣間見た思いがしたことでした。

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