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続 続 OM-2。

2006Sdi007

OMシリーズのことなど、すっかり忘れかけていた今秋、同僚が、不意に私のもとを訪ねて来ました。手には濃い焦げ茶色のセミ・ソフトケースと、丸い筒状のケースをぶら提げています。なんでも、その同僚の前任者が、職場で導入した機械で、放置状態だったようです。

セミ・ソフトケースの正面には、”OLYMPUS”のエンブレム。前蓋を開けてみると、そこに入っていたのは、とても綺麗なOM-2でした。nでもSPでもなく、素のOM-2です。くっついていたのは50mm f1.8。筒状のケースに入っていたのは28mm f3.5に、純正の金属フードでした。

ほとんど使われた形跡はありません。ご多分に漏れず、経年変化によるモルトの劣化があり、またOM-2特有の現象でしょうか、ファインダー下部にうっすらと汚れが見えました(ファインダー内部に使われているモルト状のパーツが、経年変化で加水分解を起こし、プリズム周辺を汚すようですね)。

28mmは奇跡的に綺麗そのものでしたが、50mmは部分的にカビがありました。しかし、修理に出せば取れるカビだと思えました。ボディもレンズも、ケースにしまってあったことと、放置された状態が良かったのか、外観は綺麗そのもの。「新同品」はムリでも、「美品」と言って良い程度のものでした。

ただ、困ったことに、ミラーアップしたままで、オマケに巻き上げも効きません。ボディ底部の電池室を、恐る恐る開けてみました。使われていたのはLR44で、幸い、液漏れはなく、こちらも綺麗そのものでした。

ふだんから携帯している、スペアのLR44に、その場で入れ替えてみました。しかし、シャッターが降りません。やっぱり、ダメなのかなぁ……と思ってボディをいじくっていると、マウント基部に”RESET*”の文字が。付近にある小さなスイッチを押し込み、ダメもとで*と▲を合わせてみると、これがビンゴ!

なんとも軽快に動き始めたのでした。ヤマカンでしたが、露出計も正常な値を示している様子。これなら充分に使い物になる……。そこまであれこれいじくって、同僚に返そうとすると「どのみち自分は使わないので、要らないから預かってくれ」と言うことになりました。

こんなふうに運を使い果たし、堕ちて行く自分自身を観る思いでした。しかし、道端で元気に泣いている子猫を、無視してやり過ごせるほどの冷酷さは、あいにく持ち合わせていないのでした。

その後、いつもの修理屋さんに持ち込んで、完璧な状態にしてもらったことは言うまでもありません。同僚には、とりあえず20年ほど貸与してもらうことにしました。

このOM-2を触ってみて、いままでOMシリーズに抱いていた偏見が覆されました。もちろん、巻き上げの感触はF3に及ぶものではありませんが、この個体に限っては、非常に柔らかく、好感の持てるものでした。

また、意外にシャッター音が上品だったことも、驚きのひとつでした。軍艦部も、他のOMシリーズに比べれば、ずいぶんとスッキリしています。正面から見た姿は、森山さんのOM-1(BK)に通じるものがありました。

49mmのフィルターを探し、ストラップを付け替えたりして、今週末の出動準備を進めています。楽しくて、毎日、空シャッターを切っています。絞り環の位置とピントリングの回転方向がNikonと異なるので、その違いを身体に覚え込まさなければなりません。

それにしても……運が向いてきたと言うべきか、運を使い果たしていると言うべきか…….。どこまでも臆病な私なのでした。

(了)

2006Sdi007ー1

Comments:6

散歩道 06-11-15 (Wed) 20:37

■marmotbabyさん、
「果報は寝て待て」の諺もあります。
運気が上昇するも下降するもOM-2でどれだけ被写体に向けてシャッターを切るかではないでしょうか。
そんな同僚が近くにいない私に運は向かないようです(涙)

散歩道 06-11-15 (Wed) 20:55

■marmotbabyさん、
「果報は寝て待て」の諺もあります、好い同僚をお持ちですね。
後は運に見放されないようにシャッターを切り続けることではないでしょうか。
そんな同僚が近くにいないかな~(涙)

marmotbaby 06-11-16 (Thu) 23:24

散歩道さん、こんばんは。
コメント投稿、ご面倒をおかけしました。やはり、どうも混雑時には反応が悪いみたいです。すみません(頂いた文面が若干異なるので、2つとも残させて頂いて良いでしょうか?)。
良い同僚には違いないのですが、こんなに綺麗で、実用上も何の問題もない機械が見向きもされないのも……。
「写すこと」の運気を引き寄せたいものです(苦笑)。

complex_cat 06-11-16 (Thu) 23:25

それなりに写真を撮りたいからと言ったら,最初に父が買ってくれたのがON-2nでした。ストロボ制御のほっと集の仕様変更と幕面リアルタイム測光(ダイレクト測光とメーカーは名付けていましたが)の利点を生かした長時間露光の最大5分を3分程度にしたこと,
リセットがバッテリーチェックを兼ねていることなどが相違点です。
 このあとのON-4は,まだ新しかったバックライト付の青色液晶が電池食いであったのと,プログラムにバグがあったのでON-2/2nの状態の良いものが手にはいるなら,そちらをお勧めします。ON-4Tはまた,別の価値がありますけど。
 ライカM型とサイズがほぼ同じというのがもう一つのシリーズの価値だと思います。レンズは特に広角はf2.0シリーズのものをお奨めします。

marmotbaby 06-11-16 (Thu) 23:31

C_Cさん、コメント、ありがとうございました。実は、このOMが手に入って以来、時折、C_CさんのサイトでOMを検索していました。本当に、C_Cさんにとっては、身体の一部なんですね。
調べれば調べるほど、手元にやってきたのが、OM-2で良かったと思っています。なにより、シャッター音に品があります(笑)。
私の中で、F3の地位は不動ですが、もしかすると、FE2やFAを差し置いて、一眼レフのメイン機になってしまうかも知れません(苦笑)。

散歩道 06-11-17 (Fri) 10:43

■marmotbabyさん、
二重投稿失礼しました。
本当は五重位かも、時間帯によって繋がらない事のは辛いですよね。
趣味と拘りは面白いですよね、興味のない人には厄介な塊りに過ぎないのですから。

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