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間一髪。

Oki0069

閑古鳥の啼いている、旧市街の商店街。その一角に、馴染みのカメラ修理店があります。おそらく、ご主人は50歳代前半。夫婦仲睦まじく、店を切り盛りしておられます。

その修理店から100mと離れていない所に、チェーン店のカメラ屋さんがあります。この土地で唯一、中古カメラを扱っています。以前、F3/T(BK)に対して私の背中を押した、あの店長のいるお店です(「愛機F3」参照)。

中古物件を手に入れるたび、Mさんの修理店に持ち込むことがルーティンになっていました。なにしろ、チェーン店の店長が勧めるのです。Mさんなら、安くて丁寧だから、純正のOHに出すよりもはるかに良い、と。まったく、商売っ気のない店長です(そのくせ、かなりの「やり手」と評判です)。

初めて持ち込んだのは、Nikomat FTnでした。最初のF3を手に入れた頃、サブカメラが欲しくなり、実家に転がっていたのを失敬したものでした。少年時代、初めて使った一眼レフです。

Nikomatも捨てたもんじゃないなぁ…..と、その感触に浸りながら街撮りをしていたとき、何の予告もなく、ミラーアップしたままになりました。商店街の路地に入り、白猫にレンズを向けてシャッターを切った直後のことです。

生猫の祟りに怯えながらその場を離れ、店長の所に持ち込みました。そこで紹介されたのが、Mさんの修理店です。せせこましい店の入口には、腰の高さほどのガラスケースが2脚あり、ホコリを被ったクラシック・カメラが雑多に放り込まれていました。

小柄なMさんが仕事の手を休めて近付いて来ました。私のNikomatを見るなり、綺麗な個体だと誉めてくれました。症状を伝えると、2,3日、預からせて下さいとのこと。約束どおり、2日後には綺麗に治って戻ってきたのでした。

以来、決して頻度は多くありませんが、いくつかのカメラとレンズを直してもらいました。職場にゴミ同然に転がっていたFE2を完璧に治して頂いたときは、本当に嬉しかったなぁ……。

Mさんのお店は、私の通勤路沿いにあります。普段は気にも留めずに行き過ぎてしまうのですが、この春、ふと見ると、なにやら大片付けをしている模様……数日後には、店のシャッターが上がったまま、看板も取り外され、閉じたアルミサッシの向こうに見える店内は、どこまでも真暗なのでした。

(つづく)

Oki0066

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