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共有したい。

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昨夜の『知るを楽しむ 私のこだわり人物伝』(NHK教育)。優作さんを特集した第2回でした。観終わって、「あぁ、この人の「優作論」は本物だ…..」と確信しました(番組HPはこちら。ちなみに、再放送は来週火曜の午前55分から)

ともすると、『家族ゲーム』や『ブラック・レイン』を、優作さんの代表作と捉えがちななか、『野獣死すべし』に絞って25分の番組を作るなど、考えてみれば画期的なことかもしれません。

リリー・フランキーさんの語りを聞いていると、おそらく、今回の収録には、本編25分の10倍以上の時間を費やしたのではないかと。なにより嬉しかったのは、「この映画から、私もリリーさんも、まったく同じ観念を共有している」と判ったことでしょうか。

以前、この映画を形容するのに、「理知的な狂気」という言葉を使いました。しかし、どこかしら、しっくりこないものも感じていました。それは、「ハード・ボイルド」という形容が、この映画に対して、まったく的外れであるのと同じような意味で、です。

正/負の類別をしてしまえば、「「負の人間性」を純化した映画」、ということになるかもしれません。しかし、そのカテゴライズにも、常にある種の違和感が伴います。私たちが観ているのは、描かれた犯罪シーンの数々ではなく、むしろ、その行為を罪と断定せざるを得ない、私たちの日常です。そう私たちに感覚させるものは、俳優の肉体を借りて呈示された「とてつもなくフラットな人間性」かもしれません。

本人の気付かぬまま、異界に住民登録を済ませていた、現実の犯罪者たちとは違うのです。自覚的に肉体や精神を削ぎ落とし、制度や法律や芸術に粉飾される以前の「フラットな人間性」に辿り着いたこと。その事実を、哀しいことに私たちは、「俳優の表現」という言い方でしか形容できないのかもしれません。

この映画、敢えて言うなら、原作は大藪春彦ではなく、萩原朔太郎です。劇中、優作さんは、朔太郎の『漂泊者の歌』という詩を、一字一句、丹念に朗読しています。それが優作さんのアイデアなのか、脚本の丸山昇一さんの発案なのか判りませんが、おそらく、リリーさんも、この点に触れていたんじゃないかなぁ……。

それにしても、あの『おでんくん』の作者が、この方だったとは……。ウチの4歳児、『おでんくん』の大ファンです。先日、キャラクターのひとつひとつを、私に説明してくれました。

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(ちなみに、今日の写真もGWの成果です。くら。)

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