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致命傷。

  • March 29th, 2006 (Wed) 19:47
  • 光画

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昨日の写真….”light with shadow”に載せた写真をご覧になって、あるいはお気づきの方もいらっしゃるかと思います。実は、致命的な欠陥が、方々に散りばめられているのです。

ひとつは「ニュートン・リング」です。宅野のアネロイド気圧計の写真(こちら)、その右端の中程をタテに眺めて頂くと、「うにょらぁ〜」と、モアレ状の模様が浮いています。板塀の模様がヨコに走っているので、一見、紛れてしまいそうですが…..。

これは、ネガキャリアのせいです。”RF66″という名称が示すとおり、本来、6×6用の引伸機なのです。したがって、ガラスでフィルムを挟み込み、その上から35mmのマスクを被せる仕掛けになっています。ニュートン・リングだけではなく、ホコリを噛みやすいことも問題です。

販売当時のカタログを取り寄せたのですが、この機種の場合、当時から、35mmのキャリアはオプション扱いでした。父が知人から譲り受けたときも、35mmのキャリアは、付いていなかったと言うことです。

また、メーカーに問い合わせたところ、現行のキャリアとは形状が違うので、流用できないとのこと。ニュートン・リングのことは、事前に分かっていたのですが、ここまでクッキリ浮くものだとは思いませんでした。さすがに、これは、致命傷。

(しかし、こんなにニュートン・リングが浮いてしまうのに、6×6判のフィルムを焼くときは、いったい、どうしていたのでしょうね…..?)

ふたつめの致命傷。それは、ピント調節の歩留まりが悪いことでしょうか。焼く前に調節したはずなのに、焼き終えた後に確認すると、微妙にピントがズレているのです。ネジの締まり具合が悪いのか、ピタッと止まってくれません。引伸しレンズの被写界深度に納まってくれているのかなぁ….?

そして3つめの致命傷。これは「致命傷」と言うよりも、私の理解力の問題です。引伸しタイマー(LPL製 AE-100)の「露光感度記憶の設定」とやらが、良く判らないのです。

説明書によると、「段階露光などで最初に試し焼きをした結果を見て、自分にとって”適正”な絞りと秒数をセットし、その後、ネガの最も明るい箇所にAEセンサーを置き、適正露光のサインが出るところまで”Sensitivity”のダイヤルを回す」とあります。

ところが、回せど回せど、いっこうに「適正露光」のサインが出てくれません。仕方なしに、印画紙の感度記憶は諦めて、ネガの最も明るい箇所で測光し、焼いてみるのですが、それが示す秒数だと、ことごとくシラけた写真になってしまうのです。

私の手順に、決定的な落ち度があるのかもしれません。また、カラーネガのモノクロ化について、知識が不足していることも疑いありません。しかし、もしかすると、AEセンサーの示す「適正露光」とは、最暗部の階調が潰れないことを前提にしているのかもしれませんね。なので、それ以外の明るい箇所では、ともすると、白くなりがちになってしまう。

しかたなく、あれこれ試しているうち、AEセンサーの示す値よりも、+15〜20秒ほど伸ばした時間が、自分にとって好みの結果になるようだと判りました。ネガにもよりますが、全体で、概ね、50秒〜70秒ほどの焼き時間です(絞り f11の場合)。

う〜ん…..やはり、カラーネガ→パンクロから始めたのは無謀だったか?

自分の中の基準値を作るため、あれこれ試してみましたが、20シート使い切っても、未だに手がかりが得られません。フィルムの粒子が描く、砂絵のような写真を手に入れるまでには、まだまだ時間がかかりそう。いまは、単に、ネガを複写しているに過ぎません。しかし、いつまでも、あてずっぽうで済むはずが無く……。なんとかしなきゃ。

ちなみに、今日の2枚は、幸いにしてニュートン・リングの災禍を免れたかにみえる写真です。とくに上の写真など、本当は、水面と魚の死骸の周辺を焼き込みたかったのですが…..そのあたりの「自由自在」を手に入れるのは、先の楽しみになりそうです。

大きめの写真は、”light with shadow“まで。

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Comments:4

M.Niijima 06-03-29 (Wed) 20:39

あ、やはりニュートンリングだったのですね。木目のある写真だから、どちらかなぁって思いました。今日のメーターのようなものにも出てますね。ガラス・キャリアは上下ガラスでネガを挟み込むのですか?35mmマスクはどこに入れるのかな?ガラスとネガの間ですか? フィルムは乳剤面からはニュートンリングが発生しづらい、ベース面(ツルツルしているほう)のほうが発生しやすいらしいです。ですからベース面とガラスの接触を防ぐために黒紙などでマスクを作って挟み込んでいる人もいるようですよ。

ピント調節の歩留まり。焼いた後ってどのくらい後なのでしょうね。ピント合わせは、ピントルーペで投影された像の粒子を見ていらっしゃいますよね。ちょっと動かせばすぐにボケてしまうくらい微妙なものですから、ちょい心配ですね。フィルムが光を浴びて熱を持つと膨張するので、それでピントがズレるということもあるようです。露光時間が長そうですので熱を持ちやすいかも。
で、露光時間。長くなるとブレの問題も出てきます。大型機の相当しっかりした支柱をもったマシンなら信頼性も高いのですがね。f11まで絞ったのは? 通常レンズは収差と回析の関係で、開放値から2から3段絞ったところがもっとも性能面が高いと言われています。f2.8のレンズならば5.6か8ですね。そのくらいにしておけば、扱いやすい露光時間が得られるのではないでしょうか?

タイマーのAE機能って僕は経験がないので解りませんです。ごめんなさい。
ちょっと思いついたままバーって書いちゃいました。また思いついたらメールします。長くてごめんなさい。

marmotbaby 06-03-30 (Thu) 18:20

M.Niijimaさん、詳細なアドバイス、本当にありがとうございました!
「黒紙によるマスクの自作」は、まさに眼からウロコでした! これは、本当に嬉しい! 失敗した印画紙だと、若干、厚みがありそうですから、もう少し薄手のもので工夫してみます。
(余談ですが、たかだかネガキャリアのことくらいで、引伸機を買い換えるのもバカバカしい、しかし、新しい引伸機は手に入れたい、という矛盾した気持ちを抱えていました。ですので、今回の解決策は、嬉しいような、哀しいような(苦笑))。

ピントの件ですが、当面、このままで試してみようと思います。掲載した写真は、いずれもf11で露光したものです。はじめの頃はf8で露光していたのですが、なんだか慌ただしくて…..もちろん、これも「慣れ」が解決してくれるものと思います。

そうそう、一昨日にコメントいただいた件についてお答えするのを忘れていました。パンクロペーパー、おっしゃるとおり、3号しか無いんです。まったく素人の質問なのですが、3号紙でも、フィルターを使って、より硬調に焼くことはできるのでしょうか…..? 今のままだと、クリアはクリアなのですが、つるんとしすぎていて、どこにもフィルムの粒子が感じられないんです(笑)。

私自身、書きすぎてしまうきらいがあるものですから、長文のコメントを頂けるのは本当に嬉しいのです。なにとぞ、ご懸念なきように….。

M.Niijima 06-03-31 (Fri) 13:49

marmotbabyさん、それではお言葉に甘えて一点だけ。

> 3号紙でも、フィルターを使って、より硬調に焼くことはできるのでしょうか…..?

号数印画紙は、その号数のコントラストが得られる1種の乳剤が塗布してあります。多階調印画紙には硬調を得られる乳剤と、軟調を得られる2種の乳剤が塗布されています。そこで多階調印画紙ではフィルターを使って、その2種の乳剤が感光するバランスを変えているんです。よって1種の乳剤しか塗布されていない号数印画紙にフィルターを噛まして露光してもコントラストをコントロールすることはできないんですよ。
ただし、ちょっとしたアイデアもあるので、それはまた後日お知らせいたしまーす。

marmotbaby 06-03-31 (Fri) 19:54

M.Niijimaさん、拙い質問にご回答いただき、ありがとうございました!
やはり、マルチグレードでない限り、コントロールはできないんですね。良く判りました。
「ちょっとしたアイデア」とは、液温や濃度や時間のことでしょうか….? 興味津々です(笑)。
くれぐれも、ご無理のない範囲で…..。今週末、もういちど、試行錯誤してみるつもりです。

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