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関係者の話。

  • January 23rd, 2006 (Mon) 17:36
  • 思惟

Mi0034

「自由な言論を封殺しているのは、他ならぬ大手メディアではないか?と思うことがあります。

盗聴や郵便物の検閲が強権的に進められることと軌を一にするように、第三国経由で「肉声」テープが「公開」されたり、安全保障上の警戒レベルが軽快に押し上げられたりしています。その「因果関係っぽさ」を不問に付して「事実のみを伝える」姿勢に徹するとは、本当にご立派です。

とあるニュース番組のキャスターは、「我々は権力の「番犬」たらねばならない」と公言しました。むろん「権力に対する監視役」の意だったのでしょうが、思わず出た「番犬」という「本音」に、その体たらくを見る思いがしました。そうかぁ…..やっぱり「番犬」だったんだぁ…..と。

「犯罪被害者の匿名報道」に対しては死にもの狂いで異を唱えるいっぽう、自ら「関係者」を多用することには何の疑問も無いようです。もちろん、両者を同列に並べることはできないでしょうし、そもそも議論の出発点は大きく異なることかもしれません。

しかし、「ニュースソースの保護」という大義名分にぶら下がり、まわりからチクられるままの情報を垂れ流していないかどうか、大いに考え込まざるを得ません。

余計なことですが、日本のメディア史のなかで「関係者の話」というはなはだ便利な言葉が多用されはじめたのはいつごろからなのでしょうか….? 海外でも、同じような「報道の文法」があるのかな…..? あるいはこうした「当該案件に関わりのある誰でもない誰かが言った」という文法が出現する頻度によって、その国のジャーナリズムの成熟度を測ることができるかもしれません。

おかげでこのごろ、ニュースや誌面で「関係者」という言葉が出るたび、脇腹をくすぐられたような苦笑いを催してしまいます。大まじめな顔で「関係者の証言から判りました」などと言われると、もうダメです。そして、「オオカミが来るぞぉー!」と言う代わりに「「関係者」が来るぞぉー!」と呟いてしまいます。

身近なところで事件が起きたとき、間違っても「関係者」や「同じ学校に子どもを通わせている保護者」や「付近の住民」の列に連ならないようにしたいものです。」

……と、私の知人の関係者が申しておりました。

Mi0035

Comments:3

ユリタ 06-01-24 (Tue) 0:02

英語にもありますよ。「関係者」。

Someone close to ~~ (~さんに近い人によると)。とか、one of the cabinet members、またはAdministration members (行政府の一員によると)とかになりますね。

この「Someone」という言葉、そしてその派生の「Anyone」と言う言葉もそうですけど、責任回避の言葉は英語にも多いです。

ただ、興味深いのは、私たちが日常で社会問題を話すときに使う「政府」や「メディア」という、それ自体では主体を持たないものに主体を持たせる話し方かもしれません。「政府」、「社会」、「メディア」はそれぞれの構成員が作り上げるものですが、ある意味で、それらを社会悪を形成する「一関係者」にしてしまい、それらに問題を全て押し付けているようにも感じられます。

「あやつり人形」には、驚いたことに人形自身も忘れている「意志」があるのかも・・・ということでしょうか(笑)。

moaan 06-01-24 (Tue) 0:02

marmotbabyさん、こんばんは。
今日のエントリーを読ませていただいて
そうだそうだと強く頷いていました。
関係者の話がいつの間にかひとり歩きして、真実として世間に認知されるんですね。
某IT関係会社社長をマスコミの寵児のように持ち上げておいて
それみたことかと一斉に叩く。
いったい誰が悪いのでしょう?
マスコミは常に正義(番犬)で
自己反省することはないのでしょうか?

marmotbaby 06-01-24 (Tue) 20:03

>ユリタさん
コメント、実は期待していました(笑)。そうかぁ….やっぱり、同じような言い回しがあるんですね。「未熟」の証なのか、それとも「成熟」の証なのか…..。
キナ臭いものはすべて封印されて、政治とメディアの守旧派同士が道徳談義に花を咲かせ、勝利の凱歌をあげています。そのおぞましさにはゾッとします。もっとも、「彼」の肩を持つつもりなど、サラサラ無いけどね。

>moaanさん
こんばんは。コメント、ありがとうございました。「ジャーナリズム」の適訳は「自作自演」だと思うことにします。自家中毒に気がつかないくらい、
澱みきっているわけですから、「自浄」など望むべくもありません。
それにしても、メディアの渦中にいる人々は面白くて仕方ないでしょうね。自分たちのから騒ぎに人心がいちいち反応し、株価まで乱高下するわけですから。
私たちも、メディアとの付き合い方に、適当なところで見切りをつけた方が良いのかもしれませんね。

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