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破裂音。

  • January 19th, 2006 (Thu) 18:51
  • 音楽

Mi0030

書き進めていると、最初に考えていたのと違う方向に筆が動くことがあります。昨日のエントリーも、本来は「ノイズ」のことを書こうとしていました。

マルタ・アルゲリッチが1965年のショパン・コンクールで優勝したときのライブ録音があります。私が持っているのは、1988年に日本コロムビアから発売されたCDです。

その1曲目、ピアノ・コンチェルトの第1楽章のはじめから1分35秒、そして1分45秒あたり、「ポコォーン!」という破裂音が聞こえます。

この「ノイズ」の正体はなんだろう…..。聴きようによっては、誰かが椅子から落ちた音のようにも思えます。あるいは、舞台のうえでコントラバスがひっくり返った音のようにも思えます。そう考えると、なんともユーモラスですが、立て続けに2度も起こるとは考えにくい。

そう思って、今度はボリュームを上げてヘッドフォンのスピーカーに集中すると、意外に余韻が響いていて、雷鳴のようにも聞こえます。しかし、静寂がなにより必要な会場で、いくら雷鳴とは言え、外部の音が入ってくるとも思えません。

もしかすると、カメラのストロボの音なのかな…..しかし40年前なら、もはやマグネシウムを焚くストロボでは無いでしょうし、仮にランプを取り換えるタイプだとしても、あそこまで大きな音は響かないでしょう。なにより、いずれプロのカメラマンだとすれば、もう少し演奏が高揚する瞬間にシャッターを切るはずです。

ただ、「カメラのストロボかもしれない」という「空想」は、私を大いに楽しませてくれるものでした。初々しいアルゲリッチと、その瞬間を記録しようとする、スピグラを手にした正装のカメラマン。

同じアルゲリッチの演奏でも、このCDだけが私にとって別格なのは、このノイズのおかげかもしれません。
Mi0031

Comments:2

complex_cat 06-01-21 (Sat) 10:21

アルヘリッチですか,知識は乏しいですが,私も好きですよ。二人目の子供が生まれてから,クラシック鑑賞からは,やや遠ざかってしまいました。その爆裂音は聞いたことがあります。
 リオナ・ボイドの日本公演ライブのエアチェックをしていたとき,「アルハンブラ宮殿の想い出」のここぞというところで,おっさんの遠慮のないくしゃみが入ったときには,真剣に殺意を覚えました。

marmotbaby 06-01-23 (Mon) 12:02

C_Cさん、こんにちは。
私も知識は無いのですが、ショパンのピアノコンチェルトは、アルゲリッチのこのCDに限るという偏見を持っています(笑)。
「殺意」ですか(笑)。そのお気持ちはとても良く判りますね。

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