Home > 自動車 > エゴと献身。

エゴと献身。

Pen0044

今年のF1も、残すところあと2戦となりました。明日はいよいよ日本GP決勝。ワールドチャンピオンシップにケリがついたとは言え、やはり楽しみです。Fuji TVが中継を始めて以来、初の生中継だとか。家族揃って観るつもりです。

レースは一定のルールに則って行われるものですから、その存在を否定することはできません。しかし、今シーズンのF1中継ほど、レギュレーションの「解説」に時間を費やしたシーズンはありませんでした。

ドライバーの技量や駆け引き、見えないチームプレイの「実況」よりも、「いまのドライバーやチームの動きが、今シーズンのレギュレーションに照らしてどうか?」といった類の「解説」が目に付きすぎました。

もちろん、チームやドライバーの勝敗を左右するのは、レギュレーションへの適応度、順応性です。しかし、今年はあまりにもそのことが前面に出過ぎてしまっている。

タイヤ交換が出来ないことの積極的な意味は、私自身、遂に見付けることが出来ませんでした。エンジン交換による10グリッド降格も、「レースをドラマティックにする不確定要素の導入」にしては、あまりに意図的で興醒めでした。毎レースの優勝回数よりも、2位以下のポイントを積み上げた方が優勝に近づく今のシステムにも疑問が残ります(あくまで、今シーズンの結果論ですが。ちなみに、Raikkonenが勝っていたら、文句は言っていません)。

挙げればキリがありませんが、本来「縁の下の力持ち」であるはずのレギュレーションがレースを支配し続けた印象です。むろん、レギュレーションとは、本来そのようなものなのですが、もう少しおとなしくしてくれないものか、と。

昨夜、M.Schumacherがインタビューに答えていました。基本的に好きではないのですが、ここ数年、とくに給油口に引火して、火を付けたままレースに戻り、優勝してしまったあたりから、私の見方は変わってきました。

冷静に考えれば、あれほど勝てなかったフェラーリ(移籍当初、レース中にパーツが外れて落ちた、なんてことも)に黄金時代をもたらしたのは、間違いなくM.Schumacherの力量です。Hakkinenが引退して以降、顔つきが優しくなっていることも気がかりです。

昨夜のインタビューで「完全無欠のチャンピオンとして引退することには何の価値も見出せない」と語ったことが、妙に印象的でした。チームを優勝へと導くことに、徹底したエゴイストになれることは、実は間違いなく「献身的」なのではないかと。明日、M.Schumacherの今後について、重大な発表があるとか。気になるところです。

Pen0035

Comments:6

Shig 05-10-08 (Sat) 21:21

さすがに今日は雨のため自宅でスカパー観戦になりましたが
明日は早朝より鈴鹿に出向きます。
ニキラウダ、アンドレッティーの時代からF1を観続けていま
すが、生で見られるうちにできるだけ無理してでも観に行こう
と思っています。(フジがTV放送を始めるまではリアルな
情報がほとんどありませんでしたが)

ただ、最近のレギュレーションに関しては不満たらたらでもう
少し頭を使ったルールを望みたいものです。安全性とレース性
の共存はもっと違ったやりかたでできると思うのですけどね。

moaan 05-10-09 (Sun) 1:06

いつも素晴らしいフォトと文章、
コッソリ拝見させていただいています。
わたしも明日(今日)鈴鹿へ行く予定だったのですが
結局家で観戦することに。。。
もうだんだん新人ドライバーの名前を覚えられなくなってきた
自分が悲しいです。

シューマッハは間違いなく理知的で傑出したドライバーだと思います。
でもそれはアラン・プロストのような類のものとは違うように感じます。
ボロボロになるまでレースを続ける
シューマッハの姿を想像することができません。

ありま秀丞 05-10-09 (Sun) 20:10

毎年鈴鹿に行く友人が言うには、ここ5年ほどのシューマッハの凄さはヘアピンでわかるそうです。曰く「シューマッハは、他のどのドライバーよりもブレーキディスクが燃えている」んだとか。意味わかります?

ぼくは1988年から1996年まで全戦をビデオに撮りましたが、それ以降はほとんど見なくなっちゃいました。妙なレギュレーションと、抜きどころのないサーキットレイアウト。レースの醍醐味がなくなってますものねえ。ちなみに、抜きつ抜かれつを楽しみたい時は250CCか125CCのバイクレースがオススメですよ。勝者が写真判定、なんつー時もありますから。

marmotbaby 05-10-10 (Mon) 15:02

>みなさま
「生中継」を理解しないウチの4歳児に阻まれ、日中は外出し、結局、録画での観戦となってしまいました。が、昨日のレースは良かったですね〜。Fisichellaも好きなので、少し気の毒ではありましたが、Raikkonenの活躍に酔いしれました。むろん、AlonsoとM.Schumacherのバトルにも。

>Shigさん
生での観戦、羨ましい限りです。いかがでしたか? 記憶に残るレースとなったのでは? 鈴鹿、いつか行ってみたいと思っているのですが、当日の朝でも行けるんですね。レギュレーションに関して、同じ思いを抱いて下さっているようで、心強い(笑)。

>moaanさん
ご無沙汰しています。わたしもちょくちょくお邪魔しています。元町高架下、良いですよね。
新人ドライバーもさることながら、今年の場合、SauberとRedbullの区別が付かないことが間々あり、そのことを情けなく思ったりしています(苦笑)。
確かに、ProstoとM.Schumacherは違いますよね。”ターミネーター”や”皇帝”の形容には違和感を憶えます。Sennaの記録を抜いた時、インタビューで涙した姿を見て以降、その人間くささに私の見方は変わりつつあります。もちろん、好きではないのですが、いまのF1を観る「軸」であることには違いありません。その献身的な姿勢には感動すら憶えます。

>秀丞さん
こんにちは。
恥ずかしながら、ブレーキディスクが燃えていることの意味、教えて下さい(苦笑)。以前、雑誌の記事でかつてのチームメート、IrvineがSchumacherのコーナリングをSennaのそれと比較して、「もっとも合理的で誰にも真似できないブレーキ・アクセルコントロールだ」と言っていたことを思い出しました。小刻みにアクセルをコントロールするSennaのそれと違い、Schumacherのはまさにお手本のようなのだとか。そのときから、この5年、多少、変わったのかなぁ….徹底してタイムを削り取るためのブレーキコントロールなんでしょうか。
確かに、レース性を純粋に愉しもうとすれば、いまのF1はあまりにも場外で決着が付いてしまって面白くないかもしれませんね。ただ、やっぱりF1から離れられない(笑)。はてさて、来年はどうなるのでしょう?

ありま秀丞 05-10-11 (Tue) 13:48

高速から一気にブレーキングすると、ブレーキディスクというかローターが真っ赤に燃えますよね、それの度合いが、シューマッハと他のドライバーでは違う、ということなのでした。
生意気だということでセナから批判された彼も、いつの間にか最年長ドライバー。一抹の寂しさを覚えます。

marmotbaby 05-10-11 (Tue) 20:12

秀丞さん、解答編、ありがとうございました。かえってご迷惑をおかけしてすみませんでした(笑)。

>生意気だということでセナから批判された彼も、いつの間にか最年
>長ドライバー。一抹の寂しさを覚えます。

まったく、その通りですね。実はM.Schumacher、私と同い年なんです。もちろん、計算できないくらい、稼ぎのケタは違いますが(苦)。
かつて、Sennaがデビュー間もないM.Schumacherとアクシデントを起こしたことがありました。レース後、リタイヤさせられたSennaがM.Schumacherに詰め寄り、その肩をつかんで「お前のために言ってるんだ! 判ってるのか?!」と叱責したことがありましたね。憮然として目も合わそうとせず、口をへの字に曲げた若きM.Schumacherに対して、Sennaは真正面から彼を見詰め、「怒りをぶちまけた」というより、ひとりの「大人」として接していたように思いました。
当時の私は、そこに一瞬、かつての旧き佳き日本の大人たちを見た思いがしました。F1を背負うものとしての責任と、それを後の世代に伝えようとする責任感。感情的だったのは確かでしょうが、「きちんと嫌われ者になる勇気」も間違いなくそこにはありました。
う〜ん、Sennaに会いたくなってきました(笑)。

Comment Form
Remember personal info

Trackbacks:1

Trackback URL for this entry
http://memoranda.egoism.jp/blog/2005/10/%e3%82%a8%e3%82%b4%e3%81%a8%e7%8c%ae%e8%ba%ab%e3%80%82.html/trackback
Listed below are links to weblogs that reference
エゴと献身。 from memoranda
pingback from memoranda - 基軸。 10-03-12 (Fri) 19:41

[...] ●エゴと献身 (2005.10.8) ●egoism ≒ respect. (2006.4.24) ●故意の妨害 (2006.5.29) ●引退 (2006.9.11) [...]

Home > 自動車 > エゴと献身。

Spider
Recent Entries
Recent Comments
Archives
Categories
Now Playing
flickr Photostream
DSCF7851DSCF7849DSCF7848DSCF7846DSCF7844DSCF7840DSCF7839DSCF7853DSCF7833
TagClouds
Search
Feeds
Meta
Counter

Return to page top