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地方にマンションが建つ理由。

  • February 22nd, 2005 (Tue) 13:13
  • 思惟

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ここ数年、10階を越えるマンションが目立つようになりました。県庁所在地とは言え、微々たる人口のこの土地の、いったいどこに需要があるのだろうと、いぶかしく思っていました。

どう考えても、この土地の若年人口は下降線です。にもかかわらず、思いつくままに挙げてみても、私の居住地の半径10km圏内に、すくなくも10棟を越えるマンションが出来上がっています。それも、わずかここ数年の間にです。

幸か不幸か、私もカミさんも、家を持つことに関心が無いものですから、不躾に放り込まれる広告を見ても、さして心動かされることはありませんでした。それよりも、雨後の筍の如く乱立する高層マンション(この土地では10階程度で充分に「高層」です)に、他人事ながら「あまりに供給過剰ではないか?」と気になっていました。

ところが、売れ行きはすこぶる好調のようです。せんだって、その理由と思しき話しを聞き、「なるほど」と膝を打ったわけです(本当は打っていませんが)。

主たる購入者は、幼い子どもを持つ若夫婦ではなく、むしろ、定年を迎え、そこそこに資産のある老夫婦のようです。また、山間部に暮らす老夫婦が、利便性を求めて街場に出てくることも多いようです。業界、あるいは送り出す側の山間部の人々にとっては、先刻承知の事実でしょう。不明を恥じ入るばかりです。

「老後は豊かな自然に囲まれた田舎で…」あるいは「定年後は故郷の田舎に戻って….」という考えが、いかに「偏見」であったかが判ります。むしろ、老年だからこそ「利便性」が必要だと言うこと….。

これからさき、少子化が進む中で、そこにはいったい、どういう光景が展開するのでしょう。「少子化が進む」とは、端的に「空き家が増える」ということでもあります。労働力不足を補うために「男女平等」を謳いながら、巧妙に女性を労働へと駆り出す仕組みができるのかもしれません。外国からの労働力受入についても、この国は相変わらず偏ったものの見方をしています。もし仮に、幸いにして私が長生きできたとしたら、死に際には、日本を愛してやまない、異国からの看護師さんに脈をとられたいと思うのですが….。いずれにしても、そんなに先の話しでは無いはずです。

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Comments:5

ユリタ 05-02-22 (Tue) 13:33

いや、我々が老後を迎えるころまでにはきっと男性の女性化が進んでしまい、また日本が蓄積してきた余剰経済力も失われ始めてしまうことでしょう。異国の看護婦さんじゃなくて、手元の怪しいパートのお兄ちゃんに脈を取られてしまうかもしれませんよ!おぼろげに描いている『老後の夢』を壊してしまいましたか?私はいつでも女性の身方ですから・・・ね。

まあ、私は異国『で』脈をとられないように気をつけねばなりませんが…。

こんなところでなんですが・・・7月半ばくらいに一時帰国すると思います。Amazonからはまだ連絡が入っていないので入り次第連絡しますね。

marmotbaby 05-02-22 (Tue) 14:13

ユリタさん、夜更かしが過ぎないようにね(笑)。
「女性の「身方」」に、つい、ユリタさんの深層心理を観たような…。掲載するさい、「味方」に修正すべきかどうか、一瞬、迷いましたが、これはこれで意味があるのだろうと思い、そのままにしました。
心配いりません。僕は心理学者でも精神分析医でもありませんから。

事実、カメラ修理の職人さんの世界では、明らかに技術の伝承が損なわれているようです。さほど修理に出す経験のない私ですら、ひどい状況で戻ってきたことが幾度かありましたから。

ところで、『また一つの視点から』の最新エントリー、興味深く読みました。アメリカの、いまや4人に1人が白人以外、2050年には白人人口が半数を割るという事実は、今回の「戦争」と、深いところで繋がっているのだろうか….。そんなことを、ふと思いました。現在、(ユリタさんお勧めの)藤原帰一著『戦争を記憶する』を読書中。機会があれば、またコメントします。

ユリタ 05-02-22 (Tue) 21:16

あれは『味方』です。何であんなふうに変換されたんでしょう・・・?まあ『味方』というのも変な字ですけど。

藤原帰一さんの『戦争を記憶する』…いつお勧めしたかちょっと覚えていません(他にも覚えてないことがいっぱいありますが)。だけど、この本を個人と全体の記憶とその政治性という点から読んだら面白いことが見えてきました。またお話できればと思います。

marmotbaby 05-02-22 (Tue) 23:49

藤原帰一さんの本、確かにユリタさんに勧めて頂きましたよ。ただ、直接に紹介されたのではなく、”OutLoud”か『またひとつの視点から』のいずれかのエントリーからでしたが。
時々、News23にも出演しています。雑誌”Sight”では、教授こと坂本龍一とも対談しています。彼のことを最初に知ったのは、1年ほど前の、その対談だったかな?
「ナラティブ・アプローチ」の可能性は、構築主義の流れとも相まって、トレンドのひとつになっているようです。その「政治性」という点も含め、検討に値する方法論なのでしょうね….。夏が楽しみになってきました。

complex_cat 05-02-24 (Thu) 11:58

年を取るとクルマで動き回るという行為自体が辛くなります。でも何のストレスもなく車で買い物に行く,という行為が出来なくなっても,そこから先,寿命は長いのですから。
老人のリターン現象は,私の地方でも,実家の方でも生じております。徒歩やせめて自転車で動き回れることで生活を送ることが出来る空間というのは,今後それだけで重要になると思います。
特にこれからの年寄りは,山間部の環境で農業などで信じられないほど体を動かしてきた世代というのはほとんど居なくなりますから。
私の住む地方では,なんのかんのいってもJRの近くが便利というのは,散々奥山の新興住宅地の開発をしつくして,多くの人が住み着いて年を取り,ようやく最近出てきた発想です。中心街のマンション需要ですが,今のお年寄りより以降の世代では,そこまで余裕のある年金生活を送れる人間はガタ減りするでしょうけど。

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